土曜日, 11月 04, 2006

第1回 :数列とは

前回の創刊準備号から1週間たちました。
皆様から20通近くのメールを頂き、すべてに目を通させていただきました。
数学はそんな好きでなかったとかいう人が意外と多くて、結構以外でした。そして、社会人になってもう一度ちゃんと勉強しようと思ってる人も多いのにはちょっと驚かされました。
ご意見とか、今回には反映できなかったものもありますが、ご意見はすべてまとめてメモしてあるので次回以降に反映させていただきます。
なお、本メールマガジンは当初はHTMLメール形式にしようと思ってたのですが、間違ってテキスト形式で申請しまったのので、テキスト形式の配信になります。
同じ内容な物をHTML形式で多少見やすい形にして、下記サイトに置いてます。よろしければこちらもご覧下さい。http://www.02.246.ne.jp/~suzuki-t/math/math1.htm
数列を理解してる人にとっては当面退屈な話となるかもしれません。でも、数学ってそんなもんなんです。分かってしまえば、当たり前の事ばかりなんですね。
皆様も、次回以降、別の機会で数列の話を聞くときは退屈になれるようになってればいいなって思ってます。
第1回 数列
1、 数列とは??例えば、銀行に行って口座を作って、最初に10000円預けてみたとしよう。それを放って置いて、1年経つとほんのわずかな利息がつき10100円になっていた。(実際は、当然こんなにつきませんが)さらに1年後(つまり預けて2年後)10201円になっていた。以下、一年ごとに貯金は、10201円→10303円→10406円→10512円と増えていくとする。
数字を最初から並べていくと、10000,10100, 10201,10303,10406,10512,・・・・・・・・と書くことが出来る。こんな「数字の並び」を数列っていう。
「数字の順序に意味を持つ」
ことには注意したい。
数列とは高校2年生辺りで習うものだが、このようにそんな難しいモノではない。単なる、「数字の並び」だと思っていい。例えば、下記のような数字の並びは数列といえる。
1、2、3,4,5,6,7,8,9,10・・・・・・・
また、別に規則的でなくてはならないと言うわけではない。
  1,3,5,3,7,2,5、・・・・
というのも数列といえる。
2、 数列の表し方
数の並びと言うのは、前にも述べたように「順序が大切」なので順番を明確にするために下記のような記号を導入する。
例えば、次のような数列があるとする。
2,3,4,5,6,7,8,9,10・・・・・・   (1)
1番目の項が2であるということで、これを例えば a_1=2(注:ここでa_1は「aの右下に1という数字を小さく書くと言うイメージです。 テキスト形式の限界です。すいません)
と書く。ここで、aというのは上記「数字の列」(1) 2,3,4,5,6,7,8,9,10・・・・・・に名前を仮につけただけと思ってもらって構わない。
|~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~|補足)関数に関してちょっと知識があって、関数を||y=f(x)||と言う風に、関数にfという名前をつけてるのを見たことある人で、|勘の鋭い人はなんか似てるなって感じを受けるかもしれない。||実は数列も、一種の関数と呼ぶことが出来る。||関数を知らない人は、当面||「関数とは2つの数字になんかの関係性がある」||という認識くらいで充分です。||例えば、上記数列の対応関係は x番目の数が yという風になる。||書き方も上記のような書き方ではなく、関数的に||2 = f(1) …(意味は1番目の数が2である)||とも書けるのだが、数列の場合は一般的には上記のように||2 = a_1 …(これも意味は1番目の数が2である)||と書くことになってる。||この部分は無視してもらっても構いません。|今回の数列を理解しておけば、今度、関数の話をするときに、|理解の助けになるかもしれません。||~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

同様に、上記数列(1)の2番目の項が3であるので同様に  a_2 = 3 と書き、以下、同様に
  a_3 = 4、  a_4 = 5、  a_5 = 6
 と書くことになる。以下、数字の続く限りどこまでも続く。
★今回のポイント★数列は、単なる数字の並びである。そして、数字の順序(つまり○番目の数がナニであるか)が意味を持つ。
● 練習問題●下記、数列3,4,5,7,8,9,11,12,13  があったとする。この数列をbと名前をつける。  この時、次の数字はいくらか??(1) b_1(2) b_5(3) b_7
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●読者のお便りの中から●テーマ:「上手く教えると言うことについて」
うまく教えるには、当然、教える側の深い理解が必要になります。
よく、先生方のセリフの中で「分からない場所をはっきりさせてから質問に来なさい」とかいう人がいます。私はこれは先生方の怠慢だと思ってます。「どこが分からないか分からない」から質問すると言うもんです。質問するときって、所詮はそんなもんですよね。
例えるのなら、「道に迷う」のはどこで間違えたか分からないときであり、どこで間違えたか自分で分かるのなら、自分で再び正しい道を歩けるのです。
先生の仕事の中には、「どこまで、相手は理解しているのか?」「どこの部分から分からなくなってるのか?」を調べるというのが、入ってると思ってます。
これを把握するには、相手との質問によるコミュニケーションで知ることが出来ます。その質問をするための能力として自分の理解が必要になります。
これは、「お医者さんが患者さんに診察をする」という行為に似てると思ってます。
メルマガを読んで、その分野を完全に理解できれば、自然と上手く教えられるようになってる。
まとめれば、上手く教えるって、「相手の理解している部分をきちんと把握すること」再び、道に例えて言い換えれば、
「きちんと筋道立てて、道案内してあげて、道に迷ったときには、迷ってしまった原因の所まで引き戻してあげる」
といってもいいくらいだと思ってます。
●募集項目(お願い)●あと、お便りの中であったリクエストの中に「お勧め本の紹介のコーナ」の要望がありました。
正直、私は、本の紹介を出来るほど、「数学の参考書」や「数学の面白さを伝える本」を読んでません。
そこで、メルマガ読者の皆様の中で「この本はお勧めです。」って言うのがあったら、是非教えてもらいたいなって思ってます。
ちなみに、今、売ってるかどうか知りませんが受験生時代にいいなと思った本は、代々木ゼミナール(予備校)の先生をしてる岡本寛先生他の書いた代々木ゼミナール出版の本(レベル別・分野別になってるやつ)がいいなと思った記憶があります。
追伸:内容を短くしようと思いつつも、いろいろ書き足していったら、 前よりも長くなってしまいました…