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やさしく数学を
第11回 1.等比数列の和について
2.頭の体操のコーナーの解答(予告)
3.おまけ~校則は何のためにある?~
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皆様、こんにちは。
前回より、間が空いてしまってすいません。
個人的にいろいろ私も勉強しようかなーとか思いながら、
英会話とか、XMLとかJAVAの勉強(←コンピュータ関連分野です)
をしてたらメルマガ書く時間が、なくなってしまいました。
なるべく、発行しますんで、長い目で、そして、温かい目で
応援よろしくお願いいたします。
また、シャイン☆さんのメールマガジン
で、このメールマガジンをよく取り上げてもらってます。
どうもありがとうございます。>シャイン☆さま
#4月1日(月)にシャインさんのメールマガジンが生まれ変わって新創刊します。
#以前購読して、難しすぎてやめちゃったとか言う人も、少し、やさしめに
#なるということですんで、もう一度購読してみてはいかがでしょう??
#ご興味のあるかたはこちらから登録できますのでどうぞ。
# http://yuki.to/math/index2.html
そこで、このメールマガジンは、前提知識として何を仮定してるか?
というコメントがありましたが、本メルマガでは下記の知識を仮定します。
四則演算が自由に出来ること
つまり、掛け算・足し算・割り算・引き算が自由に出来ること
これが、不自由だとこのメールマガジンは、辛いかもしれません。
今後も、基本的にこのポリシーでメールマガジンは書いて行こうかなと
思ってます。
かといって、私も説明が抜けてしまうこともあるかもしれません。
その時は、遠慮なくご質問下さい。
#誤字脱字等を見つけた場合、変な部分も遠慮なくご指摘下さい。
#皆様からのフィードバックをお待ちしております。
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1、等比数列の和。
前回、等比数列とはどういうものかを学んだ。
忘れてしまった方は、前回のメールマガジンを読み直すか、
下記、サイトにて復習してもらいたい。
http://www.02.246.ne.jp/~suzuki-t/math/
初項(=初めの数)が1、公比が2の等差数列とは、
どういう数列であったかというと、下記のような数列であった。
1,2,4,8,16,32,64,128,256,512,…………
つまり、次の数に進むときに、「公比」の2を掛け算していくような
数列であった。
今回は、この数列の和を求めてみる。
とりあえず、初めに、上記数列の10番目の和まで求めてみよう。
つまり、
1+2+4+8+16+32+64+128+256+512
を求めてみる。
等差数列のときもそうであったが、これくらいなら
全部まともに足し算しても、それほど大変ではない。
しかし、これが、100番目、1000番目となってはそうはいかない。
こういう、感覚的に理解しやすいうち(10個くらいの場合で)に、
何個あっても同じやり方で出来る方法の感覚をつかんでおくと
理解しやすいだろう。
1+2+4+8+16+32+64+128+256+512 (★)
この式を(★)と名前をつけることにする。
という式を公比の2を全体に掛け算してみよう。
すると、
2+4+8+16+32+64+128+256+512+1024 (★★)
という式が出来るのは、納得できるだろうか??
そして、この式を、(★★)と名付けることにする。
ここで、等比数列の特徴をもう一度しつこいようだが思い出してみよう。
等比数列というのは、隣り合う数の関係が「掛け算」で特徴づけられていた。
今、(★)から(★★)を出すときに、「2」という数字を掛け算した。
これには、どういう背景があるのかおわかりだろうか??
(★)の数列は
1,2,4,8,16,32,64,128,256,512,
(★★)の数列は
2,4,8,16,32,64,128,256,512,1024
となる。もっと分かりやすくするためにこれを並べてみてみよう。
1,2,4,8,16,32,64,128,256,512, (★) の数列
2,4,8,16,32,64,128,256,512,1024 (★★)の数列
ここで(★★)の数列をわざとずらして書いてることに目をむけてもらいたい。
そう、(★)から(★★)の関係は、
(★)でいう2番目の数は (★★)でいう1番目の数
(★)でいう3番目の数は (★★)でいう2番目の数
(★)でいう4番目の数は (★★)でいう3番目の数
(★)でいう5番目の数は (★★)でいう4番目の数
(★)でいう6番目の数は (★★)でいう5番目の数
となっている。こういうテクニカカルな作業をする事によって、
下記のような利点が得られる。
ここで(★★)から(★)を引き算してみよう。
2+4+8+16+32+64+128+256+512+1024
-)1+2+4+8+16+32+64+128+256+512
-------------------------------------
-1+0+0+0+0 +0 +0 +0 + 0+ 0+1024
=1023
ここで、真ん中の部分の数が引き算をする事によって
打ち消されているということに注目をしていただきたい。
この「打ち消しあう」という事を作為的にやるために
「2」を掛け算したのである。
これで、なにが求まったのか冷静に考えると、
(求めたい数列の和)の2倍から(求めたい数列の和)を引いたものであった。
つまり、
2×(求めたい数列の和) - (求めたい数列の和)
=(求めたい数列の和)
一方
2×(求めたい数列の和) - (求めたい数列の和)
=(★★) - (★)
であったので、(求めたい数列の和)は、
上の引き算で求めた1023という結果になる。
以上をまとめて
(求めたい数列の和)=1+2+4+8+16+32+64+128+256+512
=1023
と求まるわけである。
この解答を理解していただけた方は、自分で他の等比数列を作って
いろいろと和を求めていただきたい。
理解できない方は、自分でペンを取りながら追って、
何回も繰り返し読んでいただきたい。
一度、きちんと理解したものはなかなか忘れにくいもんです。
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2.頭の体操のコーナーの解答(予告)
これは、前回解答しないと言ったのですが、やはり、解答は
少しはふれた方がいいと思ったので、直感的な解答を次号にて
行います。
また、次々号より、「ベクトル」の話に触れていき、ちゃんとした
解答のイメージももてるようにしていきたいと思います
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3、校則はなんのためにある?
発行当初の方に、語っていた持論シリーズを今回は、久々に
書いてみました。
私も、学生時代に、靴下の色とか、制服とか、髪型とかを校則で
定めることに何の意味があるんだろう??と考えていた。
先生達からは、
「団体行動をとるための和を作成すること」
とか
「集団生活をうまくやるために意味がある」
とか分かったような分からないような解答しか
返ってこない。
そんなところから、つい3~4年前まで、校則とは意味の無いものだと思っていた。
しかし、大学で教職をとったり、世の中のニュースを見ていると
最近の少年犯罪についての特徴と、校則が最近緩やかに
なっていることとなんらかの関係があるのではないかと
考えるようになっていった。
私の、「校則がなんの役に立つのか??」という疑問に対する結論は、
「嫌がる事を強制する部分に意味がある」
ということである。
つまり、これによって、「忍耐力」を養おうということなのである。
最近は、「若者がすぐキレる」という言われ方をするが、
この原因というのは単に
「今まで、そういうことを言われたことが無かったから」
ということなのではないだろうか??
そういう、我慢する経験や強制される経験が少ない
からではないだろうか??
人間、経験値を積むと「慣れ」というものが育まれ、適応力がつく。
例えば、一生懸命応援する野球チームが阪神タイガースと読売ジャイアンツ
とでは、全然ファンの性質が変わってくる。
阪神のファンは、最下位に慣れてしまったせいか、最下位でもそれほど
腹を立てることはないが、巨人が最下位になると、ファンの怒りは、
阪神のそれよりも激しいのではないだろうか??
同じ1敗でも、きっと感情のレベルが異なるのではないだろうか。
また、犬が縄張りを荒らされる時、激しく怒りを覚えたとして、
毎日、毎日、縄張りを侵していれば、そのうち、慣れて怒ることは
なくなるのではないだろうか??
人間も同じで、誰しもが最初は、
「他人に触れられたくない領域」
というものを持っている。
これを、他人に侵されていきその領域を狭めていくことが、
「大人になる」
ということなんではないかと私は考える。
繰り返しになるが、校則は、
「嫌がる事を強制させること」
に意味がある。実は、靴下の色はなんだってよくて、ポイントは
嫌がる事を強制させる。別の言い方をすれば、他人に触れられたくない領域を
侵していき、
「自分の縄張りの領域を狭める」
ということをするのが校則の役割なんだろう。
3/24の「KUMON子ども未来フォーラム」というのをインターネットライブ配信
でやっていた。
その人は、最近の理系離れの原因として「忍耐力のなさ」というのを原因に挙げていた。
確かに、それは一理あるのかもしれない。
親は、子供に
「掃除しなさい」とか
「洗濯物かたしなさい」とか
「お手伝いしなさい」
とかそういうしつけの一環としての強制は「忍耐力」を
鍛えるという役割もあるのかもしれない。
そして、忍耐力を鍛える事によって、「理系離れ」を
すこしはましな状態に出来るのかもしれない。
先生方や親御さんには、校則の意味というのを考え直してもらい
きちんとその意味を実現できるような教育をしてもらいたいな
なんて思っている。
今回は、意外と、関係ないと思われがちなことが、意外と関係あるかも知れない
というお話をしてみました。