土曜日, 11月 04, 2006

第10回:日常の数学(曲率半径)

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やさしく数学を
第10回 1.前回の頭の体操のコーナーの補足
2.道路のカーブで出現する"200R"ってナニ?
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皆様、こんにちは。

もう、早いもので通算10号になりました。
最近は、「書いたら読者数が少し減る」というのを気にしすぎて、
何がいけなかったんだろうと反省したりしていました。

そして、皆に受け入れられるメールマガジンをちょっと目指してました。

しかし、やはりメールマガジンという媒体は、どうしても
片一方方向になりがちで、やり取りの難しさというのも痛感しました。

また、誰かの望むものにしても、それは所詮は万人受けにはならないのも
また事実。

ちょっと、悩んだ挙句、今後のメールマガジンの方針は、やはり初心を
貫き、私が主体となってテーマと決めて解説するという趣旨の
メールマガジンにしていきたいと思います。

なお、今回は特別編として、ちょっと趣向を変えた号です。
次号より、再び話を数列の話題に戻して、等比数列を解説していきたいと
思います。
(それでも、皆さんのいろいろなご意見は随時お待ちしております。)

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1、前回の頭の体操のコーナーの補足。

前回、下記のような問題を出しました。

●問題●
3次元の空間、すなわち我々が日常生活住んでる空間を考える。
ある1点を決定して、そこから線分を引くことを考える。

2つの「線分」を取り出したときに、そのなす角がすべて90度を
超えるようにしたい。

この条件を満足するような線分は最大何本引けることが可能となる
でしょうか?
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ここで、読者の中に「線分」という言葉を誤解している方がいたので
今回は、「線分」「直線」「半直線」の違いについてちょっと触れておこう。

線分とは、「長さが限られている線」のことで、
直線とは、「限りなく伸び続ける線」のことで、
半直線とは「1点から限りなくのびている線」のことであります。

言い換えれば、
線分は、端が2つ存在し、
直線には、端というものが存在しない。
半直線は端が1つ存在する。


イメージ図を書けば、
↓線分
端→ --------- ←端


↓直線
(永遠に続く)←----------------------------------→(永遠に続く)


↓半直線
端→ ------------------------------------→(永遠に続く)

つまり、傘の骨とかは中心から線分が伸びてるというイメージといったら
分かってもらえるでしょうか?
(厳密には、真っ直ぐな線ではないですけど。)


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2、道路のカーブで出現する"200R"とかってナニ?

本日は、趣向を少し変え、普段よく見る標識で、意外と意味が知られてないもの
を解説しましょう。

車を運転したり、電車の線路とかでカーブのところで200Rとかいう表現を見たこと
あるでしょうか?
これがどういう意味なのか知ってる人って意外と少なかったりする。

Rとはradiusの頭文字で、日本語では「半径」という意味である。
道路標識でよくみる「○○R」という数字の部分は、難しい言葉でいえば
「曲率半径」という。

「曲率半径」という言葉自体は、高校では習わない。
しかし、数字自体は日常ではよく出てくる。

では、例えば200Rっていうのはどういう意味なのだろうか。

ここで、半径200mの円を思い浮かべていただきたい。

その、円の弧(つまり円の丸みと思ってください)の曲がり具合
と同じ曲がり具合のカーブであるということが200Rの意味なのです。

校庭のトラックの半円の半径を計れば、それは曲率半径ということになります。

半径が大きくなればなるほど、曲がり具合は緩やかになる
ということもご理解いただけるだろうか?

つまり、200Rと500Rのカーブでは500Rのカーブの方が
緩いわけである。
(イメージ湧かない人は、実際に半径5cmの円と10cmの円を
見比べて納得していただきたい。)

今度、道路を注意して見てもらいたい。
カーブのところには○○○Rという標識があって、

その度に、そこは、半径が○○○メートルの円と同じ曲がり具合なんだな
って感じてもらいたい。

こんな些細なことでも知ってるとなんか得するかもしれません。

今回はマメ知識をお送りしました。

ちなみに曲率半径の求め方っていうのは、数学科だと大学の2~3年生で
「微分幾何学」とかそこら辺で習います。
求め方の説明は、本メールマガジンのレベルをはるかに超えるので、
割愛いたします。